速さを知る初心者向け

タイピング速度の目安|WPMの意味と、検定の級で測る自分の位置

「自分のタイピングは速いのか、遅いのか」。これを確かめる方法は2つあります。

ひとつは WPM(1分あたりの打鍵数)を見ること。もうひとつは、検定が公開している合格基準と照らすことです。

この記事では WPM の意味と換算のしかたを説明したうえで、主要な検定が公表している級ごとの基準を並べます。自分がどのあたりにいるかは、後者のほうが確実にわかります。


WPM とは(カケルでの計算式)

カケルの WPM = 1分あたりの正しく打てたキーの数です。計算式は次のとおりです。

WPM =(打鍵数 − ミスタイプ数)÷ 経過分数

ミスタイプは差し引かれます。速く打っても打ちまちがえれば数字は下がるので、正確さがそのまま結果に出ますBackSpace は打鍵数に数えません。

英文タイピングで使われる WPM は「5打鍵を1語とみなして5で割った値」で、これとは別物です。数値をそのまま比べることはできません。


WPM を「1分に何文字」に置き換える

WPM は打鍵の回数なので、どれくらい書けるのかが直感的にわかりません。かなの数に置き換えます。

ローマ字入力では、かな1文字を打つのに必要なキーの数がばらつきます

  • 「あ」= a → 1打鍵
  • 「か」= ka → 2打鍵
  • 「きょ」= kyo → 3打鍵

日本語の文章は2打鍵のかなが大半を占めるため、平均するとかな1文字あたり約1.8打鍵になります。ローマ字表を見ながら数えれば、どなたでも同じ計算ができます。

1分に入力できるかな数 = WPM ÷ 1.8
WPM1分3分5分10分
100約56かな約167かな約278かな約556かな
200約111かな約333かな約556かな約1,111かな
300約167かな約500かな約833かな約1,667かな
400約222かな約667かな約1,111かな約2,222かな
500約278かな約833かな約1,389かな約2,778かな

この表が示すのは変換前のかなの数です。連続して入力し続けた場合の計算値で、漢字変換や、文章を考える時間は含みません。


検定の級で測ると、自分の位置がはっきりする

WPM は各サイトが独自に定義した数字なので、外の基準と比べられません。検定は合格基準を公表しているので、そちらのほうが確実な物差しになります。

日本情報処理検定協会が実施している2つの検定は、どちらも10分間で測ります。

文章入力スピード認定試験(入力速度に特化)

段・級10分間の必要文字数
特段2,000文字以上
初段1,500文字以上
1級1,000文字以上
準1級800文字以上
2級600文字以上
準2級450文字以上
3級350文字以上
4級250文字以上
5級100文字以上
6級50文字以上

採点は「純字数=総字数−ミス数」で、1ミスにつき1文字減です。(出典:文章入力スピード認定試験|日本情報処理検定協会

日本語ワープロ検定試験(速度部門)

文書作成部門とあわせて評価する検定で、速度部門の基準は上の認定試験より緩やかです

10分間の必要文字数1ミスの減点
初段800文字以上5文字減
1級700文字以上5文字減
準1級600文字以上5文字減
2級500文字以上3文字減
準2級400文字以上3文字減
3級300文字以上1文字減
4級200文字以上1文字減

(出典:日本語ワープロ検定試験|日本情報処理検定協会

同じ協会の検定でも、初段の基準が800文字と1,500文字で倍近く違いますワープロ検定は文書作成の技能もあわせて問うためです。「何級を持っているか」を比べるときは、どちらの検定かまで見る必要があります。

上位の級ほど1ミスの減点が重くなります準1級以上では1ミスが5文字減です。速さより正確さが効いてきます。


WPM と検定の「文字数」は、直接は換算できません

ここは正直に書きます。上の換算表を使って「WPM ◯◯ なら何級」と計算することはできません。

数えているものが違うからです。

  • WPM が数えるのは打鍵の回数(変換前のローマ字)
  • 検定が数えるのは入力し終えた文字数(漢字に変換した後の文章)

漢字1文字を出すには、読みのかなを打ってから変換操作が必要です。「桜」の1文字に対して sakura と6打鍵、さらに変換のキーを打ちます。つまり検定の1文字あたりの打鍵数は、課題文にどれだけ漢字が含まれるかで変わりますこの割合は試験ごとに違うため、一律の換算式は作れません。

自分の級を知りたい場合は、検定の過去問や模擬問題を10分間で実際に打つのが確実です。WPM は日々の練習の変化を追う指標として使い、級は検定の基準で測る。この2つは分けて使ってください。


測った結果から、次にすることを選ぶ

WPM と正確率の組み合わせで、次にやることが変わります。

測定結果次にすること
WPMが低く、正確率も低い速度を落とし、どのキーで間違えるかを記録する。ホームポジションの確認から
WPMは低いが、正確率は高い正確率を保ったまま、短い時間だけ速度を上げてみる
WPMは高いが、正確率が低いWPMの目標を一度外し、打ち直しの回数を減らすことに集中する
日によって数字が大きく変わる同じモードで3〜5回測り、真ん中の値で比べる

検定を受けるなら、正確さを先に上げてください準1級以上は1ミスで5文字減るため、速く打って3回ミスするより、少し遅くてもノーミスのほうが純字数は伸びます。

原因の切り分けと具体的な手順はタイピングを速くする完全ガイドにまとめています。


よくある質問

Q. 自分の WPM はどこで測れますか?

A. エンドレスタイピングで、打ち終わると WPM と正確率が表示されます。同じモードで測ると変化を追えます。

Q. WPM がいくつなら「速い」と言えますか?

A. WPM に公的な基準はありません。外の基準と比べたい場合は、上の検定の級で測ってください。10分間で何文字打てるかが、公開されている物差しです。

Q. 検定はどれを受ければいいですか?

A. 入力速度だけを証明したいなら文章入力スピード認定試験、文書作成の技能もあわせて示したいなら日本語ワープロ検定です。ほかの検定を含めた選び方はタイピングの検定・資格ガイドで扱っています。

Q. WPM が伸びません。

A. 速さを優先してミスが増えている場合がほとんどです。ペースを落として、打ち直しをせずに打ち切ることを優先してください。上の診断表もあわせてどうぞ。


まとめ

  • カケルの WPM は「(打鍵数 − ミスタイプ数)÷ 分」。英語式(5打鍵=1語)とは別物
  • 1分に入力できるかな数は WPM ÷ 1.8
  • 外の基準で自分の位置を知りたいなら検定の級で測る。文章入力スピード認定試験は10分1,000文字で1級、日本語ワープロ検定は10分700文字で1級
  • WPM と検定の文字数は直接は換算できない。漢字変換の打鍵が入るため
  • 準1級以上は1ミス5文字減。上を目指すほど正確さが効く
‹ 記事一覧へ戻る